SHIVAのエッセイブログ

Shivaの毎日をエッセイ風に…

2009-11-22 [ Sun ]
長々と更新を休んでしまい、大変申し訳ありませんでした^^
再開しないのかというご連絡を頂き、色々と考え、もう一度頑張って再開することにいたしました^^
少々仕事が多忙なのもあり、かなりゆっくりとした更新になるかと思いますが、改めて、どうぞ、今後とも宜しくお願いいたします。

なお、再開は11月26日からの再開とさせていただきます。

by shiva
2009-05-15 [ Fri ]
買い換えた理由はあの時の主人の姿が印象的で、私の目に焼きついて離れなくなったというのが理由だった。

二人とも結婚したてのホヤホヤで、食べていくにもやっとな時代だった。ブランド物を買うなんて、到底無理な私達は、百貨店のブランドショップで、”いつかこんないい物を身につけられるようになったらいいね。”とうっとりと品物を見ていた。

そんな中で主人が見つめ続けていた一つの品物が”時計”であった。ガラスケースの上に置かれた大きな手首に青いひび割れた古い時計、主人が持っている時計はこの1本だけ。私の目には何か印象的で、今でも当時の主人の姿を鮮明に思い出せる。

「時計って男からしたらすごく大事なものなんだよ。俺の人生を刻むって、そんな言い方したらかっこつけてるなんて言われるけど、、、本当に・・・」

そういって見つめ続けられた、主人が一番のお気に入りの時計。買えるお金なんてなかった。でも私は絶対にそれを買いたくなった。今見つめているものが夢なのであれば現実にしてしまえばいい。
これだけ一生懸命毎日二人して働いているのだ。主人の時を一緒に刻んでくれる相棒ぐらい手に入れたって罰はあたらない。私は店員につめより、ガラスケースの中にある、主人が一番気に入った時計をだしてもらった。

「おいおい、、買いもしないのに、、、試着なんか。。。。」

「買うの!これは買うの!分割にして、その分は二人でいっぱい残業して頑張ろう!」

1年とちょっとのローンを組んで主人はお気に入りの時計を手に入れた。主人は嬉しそうに時計が入った箱と紙袋を抱きしめ、その日から毎日新しい時計は主人の太い手首に巻かれ、主人と共に時を刻んだ。自動巻きの少々手間のかかる、主人にとっては可愛い時計である。主人は大事に大事に嬉しそうにその時計を何処へ行くにもつけていた。


あれから5年、主人のお気に入りの時計はオーバーホールに出さなくてはならなくなった。自動巻きの為、かませたルビーが削れてしまい、自動巻きがしなくなってくる。定期的なオーバーホールが必要となる。
1ヶ月かかるオーバーホールに、今なら当時と違って同額の時計を現金で払えるぐらいに私達の生活も変わった。主人は1ヶ月つけていく時計がないからと、何十万もする時計を”買って帰る。”とオーバーホールに出した同じブランドの時計を見ていた。

その時、ふと私の頭の中で、あのひび割れた青い時計が浮かんだ。生活は確かに楽になった。お金儲けも当時の倍を稼げるようになった。しかし、当時より私達のハングリー精神は軟弱なものになり、我侭になり、我慢を知らなくなった。
ちょっとしたことで仕事にも躓きやすくなり、互いの時間のすれ違いより、気持ちのすれ違いや誤解を引き起こすことが多くなった。人間関係や技術面も当時よりレベルアップし、難しくなり、つなぎ合っていたお互いの手が離れていくような感覚を、私は時折感じることがある。
人生の中で一番怖い時とはどんな時だろうか?暴風吹き荒れて苦労千万の時であろうか?
私は落ち着いたナギ節が互いの目的を失い、お互いがバラバラになり、ホッとした時に手を離しあい、一番怖い時であるような気がする。


そんな時、青いひび割れたあの時の時計が私の前に姿を現した。硝子盤が欠けてしまった、たった一つしかなかった主人の青い時計。
無意識に今日、私の止まってしまった時計と一緒に電池交換に出かけた。

主人にとって、時計というものが時を一緒に刻んでくれる大事なものであるならば、時を戻し、私達が一番大切にしていた気持ちを思い出させてくれるのも時計ではなかろうか?

今日から時を刻みはじめたひび割れた青い時計。
願わくば、主人と私をもう一度あの頃の二人に・・・・


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2009-05-08 [ Fri ]
「俺達のこの世界は長くは続かない。40代になったらなった時の道が用意されている。俺、今のままじゃ自分の考えてる人生設計に間に合わないよ。こんな、こんなままじゃ駄目だ。。。」

大きな瞳を伏目がちに、彼は私にそう言った。

どの人が彼を一目見ても”とてもクールで、誠実で、精悍な顔立ちでかっこいい人だ”という。現実、目の前にいる彼を見て、私もそう思う。彼が街に出れば実際、何人かの女性がふっと振り向いたり、彼を眼で追っているのを私はよく見かける。
仕事もかなり努力家で、真面目で責任感があり、同業者の中でも”出来る”といわれている。

しかし、彼はそんな周りの目とは180度反対の意見を自身に持っており、自分という人間は”コンプレックスの塊”であるという。

世の中では、自分自身が見えていない人も沢山いて、”自分はすごい!”と勘違いされた人などから訳のわからない自慢話などを聞かされることは沢山あるのだが、彼の場合”真逆”である。
人は彼を羨んで見ているというのに、彼は自身のことになるととても弱気である。彼のような人ほど、もっと胸を張って”武勇伝”なんていうものを語ってもいいのではないだろうか?

彼がコンプレックスの塊であれば、私なんぞは”こいだめ”である。その話を聞いて、落ち込んでいる彼を目の前に、少々自分という生き物が恥ずかしくなってしまう。

しかし人間というものはわからないものである。彼が今悩んでいるのは”人間関係”であるという。だが、どの人も彼を絶賛するほど彼は人受けがいい。何をそんなに悩んでいるのか?と聞くと、仕事的にも横つながりというものが非常に大切な世界なのに、飲み会や会食に行ってもノリについていけないという。

「その点、お前のことは尊敬するよ・・・だってどんな飲み会に行っても場を盛り上げるし、どんなフリだって返すだろ?俺、それが出来ないんだよ・・・・真面目な人だとか、いい人だとか、クールだとか、俺、そんな風に人に言われるの、本当に嫌いなんだよ。全然面白くない人間って言われてるのと同じじゃないか・・・・その点、お前はいいよなぁ・・・受けがよくて・・・」

そりゃあんた、私の性格が単に”宴会部長”だからである。客が笑うのなら、ネクタイおでこに締めて、”うなぎ踊り”をやってのけてやる。仕事を取らなければならないのに、私には巧みな営業トークという技が身に付いていない。だからこそ、自然と身に付いた私の”宴会技である。”
昔、新しく入った会社先で”腹踊り”を同僚とやらされたことがあった。仕事の為とはいえ、私は一応女である。しかしそんなことはお構いなし、非常に情けないもんである。
本当にそんな面白おかしい、情けない思いをしたいのか?

彼はもともとスポーツが趣味で、キャバクラ遊びや、飲みや、競馬に競輪などの賭け事、パチンコはほとんどやったことがない。女性からすればそれはとっても素敵な男性だが、彼にとっては深刻であった。そういうことを言うとすぐに”真面目な奴”と言われ、さわやかな分、男性陣にはやっかまれるのだ。

「キャバクラとか競馬とか、やってみたら?誘いに乗ってノリで楽しむぐらいいいでしょうよ?」

「いや・・・・俺、それ系は全く楽しいと思わないんだよ・・・」

昔付き合った女性の中でたまたま隠れてキャバクラ嬢をしていた彼女がいるという。しかし、その計算高さが見えてしまい、キャバクラには全く興味がないという。賭け事に金を費やすのなら自分の能力向上に金をつぎ込みたいと思ってしまう。

「じゃあさ、話に楽しく乗っていけるようなやりかたを考えよう。いつもそういう時ってどんな時に自分が浮いてるって思うの?」

「うーん、いつも面白い突っ込みなんかを入手してて、それを何処で使ってやろうって・・・・思ってる・・・、恥ずかしい話なんだけど・・・」

「そりゃそんな構えかたしてたらきっと話聞けてないんじゃないかな?じゃあ、対面したときは構えずに、自然ときちっと相手の話を聞けるようにしようよ。でね・・・・・」

手ほどきをかなりの時間を費やし、彼に説明した。不器用な彼には非常に難しいことでもあり、慣れも必要であるような気がした。不安そうな顔で私の話を彼は聞いていた。
しかし、大丈夫である。あんたの背後には私という強力な”宴会部長”がついている。絶対にうまくいく。心配することはない。

「俺、頑張ってみるよ!」

コンプレックスは人それぞれなのはわかるが、彼の場合、コンプレックスなんて微塵にも感じなくたっていいような気がする。でも本人にとっては本当のコンプレックスとして感じられていることなのだろう・・・・・
クールで誠実君のコンプレックスとの戦いはまだまだ続く。

その隣で女のくせに、”宴会部長”な自分がコンプレックスになっている自分に気付くSHIVAであった。




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2009-05-03 [ Sun ]
部屋中、”父のコタツの中の足の匂い”でこの部屋は充満している。
心の中でうなりながら、私は今お食事をとっている。何かが腐った匂いではない。これは私の父の”一日お疲れの足の裏”の匂いである。

最近困ったことが起きている。私の知り合いは非常に変わった食べ物を好む。自分でこんな話をしておいてなんだが、私自身もそうである。
しかし、私は魚介のものであっさりと食べられる、活け造り物が好きなのであって、臭いものは断じて駄目な子である。

友人はもともと関西の人であるが、仕事で関東に住まなくてはならなくなった。そんな友人はやはり実家が恋しいのか、たまに関西に戻ってくる。しかし、自分の幼馴染や同級生も関西を離れている人が多く、もはや関西の友人は私一人だという。
友人は仕事も成功し、立派になっていた。久しく昔の話も楽しく、私も嬉しいのもあり、3件くらい店をはしごした。

「やっぱりshivaとの会話はおもろいなぁ!俺帰ってきてお前に会えてよかったわ!」

「そうか!そうか!私もほんまに今日は楽しかったわ!」

3件も店をはしごしたのだし、時間もそれなりにいい時間になっていた。この辺で”御開き”だろうと、ポケットに手を入れ、車の鍵を探っていると、突然友人が私の腕を掴んだ。

「せや・・・・ちょっとお前、今から1時間でええから付きおうてくれへんか?」

「なんや、どこいくねん?」

「お前、これで帰れると思たやろ?そうは問屋がおろすかい!いやな、俺の昔からの行きつけの店があるんやけどな、中々知り合いも家族も行ってくれへん店があるねん。まぁ、ちょっと変わった食べもん多いさかい、馴染みもないんやと思うわ。結構高級料理やで?お前、一回連れていったるわ!まだまだ話したいこともあるしな!」

「ほんまに!?」

友人の”高級料理”という言葉にまんまと私はひっかかってしまった。普段ロクなものを口にしていない私からすれば、久しく栄養ある美味しいものが食べられるという本能が働いてしまうのだ。

店に入ると、夜中を過ぎているというのに客がわんさかカウンターに座っていた。”きっと美味しいものが沢山あるから、お客さんもこんな夜中でも足をはこんでいるんだ”と私の目は輝いていた。
友人は常連らしく、店の大将に”久しぶりだねぇ〜”なんて声をかけられたりして、何も言わないのに私達は奥の個室座敷に通された。友人は座敷で”いつものもん出して”と一声かけ、襖を閉めた。

「・・・・すごいねぇ・・・・なんか高級感あるわぁ。。。」

「せやろ?ええもん食わしたるわ。お前、酒好きでよう飲むし、多分気に入ると思うわ。」

友人の楽しい話と共に、何度も私の好きそうなものを店員さんはお盆に乗せてきた。ひらめの造りと大粒のいくら寿司、ウニ釜飯は私の大好物である。はぐはぐと醤油をつけては口に運ぶ私の前で、何故か友人はそれを眺めながら前のご馳走に箸をつけない。

「どないしたん?食べへんのん?」

「ええねん、お前、それ食べたらええ。俺はとっておきを待ってるねん。」

どうして友人の知り合いやご家族はこんな素敵な店を嫌がるのだろう?出てくるもの出てくるもの美味しくて仕方が無い。私の舌のレベルは相当低いのだろうか?そんなことを考えているうちに、とうとう友人の”とっておき”の料理が運ばれてきた。

「おお!これや、これや!」

店員が襖を開けた瞬間、異様な腐臭が漂ってきた。

「むぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・」私はうなり、鼻をつまんで畳にひれ伏した。

腐臭の根源、それは”鮒寿司”である。

滋賀の特産品で、その名の通り、鮒を熟成発酵させた料理である。近年、この純粋な鮒が取れなくなってきているため、非常に高級な料理であるという。
鮒寿司をお好きな方々には非常に申し訳ないが、あの匂いは”父の足の裏の匂い”である。
部屋中が父の足の匂いと化し、私は一気に食欲減退ときた。壁に寄りかかり、呼吸困難寸前である。

「おいおい、お前、そんな喜んでんと、しっかり食え!最近こんな珍しいもの食べられへんやろ?」

喜んでいない、悪臭に死にかけているのだ。しかし、これは友人の好意である。これを私に食べさせてあげようと、いい料理を沢山取って、”とっておき”とまで称して最後に出してくれた料理である。目が回ろうが死のうが、私は絶対にこれを食べなければいけない。

「う・・・・うん、、ありがとう。いただきます・・・」

卵であろうか?この黄土色した身は?そのほかは”どどめ色”である。”どどめ色”は非常に臭そうなので、やはり黄土色したところを食べようと箸を伸ばし、一口分を取った。
口に入れると、鼻と喉の奥の方まで腐臭が伸びていった。

友人が何かを話しているが、あまりちゃんと聞けなくなってきた。私は今全身”父の足の裏”人間。もう、何処で呼吸をしても”父の足の裏の匂い”がする。
呆然としながら何とか私は3切を平らげた。

「どないした?shiva,お腹大きなったんか?」

「・・・・・・・・・う・・・・うん、、、」

「無理すんな、俺、鮒寿司好きやから、俺に残しといて。そうか、お前もいける口もってるやんか!俺は嬉しい!」

酒も入って上機嫌な友人に”死にそうだ”とは言えなかった。友人の”俺に残しといて”の言葉に私は目が輝いた。その日、一晩鼻と喉中に”父の一日お疲れの足の匂い”がこびりついていた。匂いのせいか、悪夢まで見るていたらくであった。

「shiva、最近関西の仕事がおおなって、俺再三帰ってくると思うわ。またあの店にいこうや!」

・・・・・これが本音なのか、社交辞令なのか、、、鮒寿司のない友人の好きそうな店を血眼になって探す私であった・・・






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2009-04-27 [ Mon ]
勉強をさせても、スポーツをさせてもうだつのあがらない私が、唯一やめなかったのは常に”何かを描いている”ことであろうか?
大人になったら漠然と、”何かを描く人になりたい”と思っていた。
実際は”デザイン”をしている人なので、訳のわからないものばかりを描いていちゃいけないのだが、デザインや、システム等に行き詰まり、ふと気付いた時には、裏紙や方眼用紙の端くれにくだらない絵を描いている。

小一時間、仕事していることも忘れ、自分的に描いている実感なく描いていることもざらである。

その中でも”ドレイク”を描いていることがとても多い。
”ドレイク”は私のBLACK SHIVAのシンボルマークのドラゴンである。


doreiku

バナーもドレイクが常に”パッタパッタ”と飛んでいる。
シンボルマークになっている理由は、小学生の時に、私が大人になって、何かしら仕事を立ち上げた時に必ずこのマークにしようと既に決めていた。ドレイクは私の夢を運んでくれるドラゴンである。だから、夢を乗せて何処までも飛んでいってもらいたい。今までの落書き”ドレイク”は、私の本当の意味を持つ”ドレイク”へと変身したのだ。

ドレイクに出会ったのは小学生の頃。母に”ドラゴン・ハート”という題の映画に連れて行ってもらった時に、ドレイクを見た。まだCGなど出だしか、なかったぐらいの時代のもので、初めてドレイクを見たときは本当に感動した。
表情豊かなドラゴンで、情があるかと思えば、チャラけた部分もあり、1本筋なものも持っている。涙もろく、心優しい。

云わばドレイクは本来の”人間”らしさを持っている。

しかし実際にドレイクをシンボルにし、カッコいいとかなんだとかそんなものではなく、ドレイクに与えられる力は違うものとなって私の目の前に姿を現した。

なんとなくドレイクは私の心の中で常に生きている。その時々の表情が、勝手に私のペンを走らせる。落書きになって姿を現す。

冷たい世の中に翻弄され、励ましあいながら生きている人間も沢山いると思うのだが、最近ぬくもりをもった人間が減っているような気がする。人を想えば仇になって、鋭い刃を胸につきたてられる。追いやられた人間は、もっともっと追い詰められて、氷のような刺を持った言葉に凍らされて、地獄の淵に叩き飛ばされる。それが信用していた相手によってのものであれば、なおさら傷は深まる。
常に自分の周りにあるのは、私を押し上げてくれる力だけではない。もちろん誰もがそのような負の者とも戦っているのだろう。




心に疲れが見えたそんな時、ドレイクがちらりと顔を出す。
とぼけた顔で、また自分の絵の下手さもあって、すこし笑ってしまう。”人間不信”になるほど、あんたは弱い人間ではないだろう?って言っているような気がする。
この顔を見ていると、形にこだわらず、大事なものを決して失わないように生きていこうと本当に思う。

人が弱っていたり、人が心の瀕死に伏しているとき、氷のように凍てついた言葉を浴びせかけたり、人に冷たく出来てしまう人間は、きっとその私の思うところの”大事なもの”を失ってしまっているのだろう。



人間は十人十色。いい人も悪い人もいっぱいいる。でも仲間同士で悪意を持って攻撃しあうのはきっと人間だけなんだろうね。

ドレイク

人間って弱くて駄目ね。 ね?ドレイク。






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